【読書メモ】脇司『カタツムリ・ナメクジの愛し方』①基本情報

読書メモ

寄る年波にかてず、本を読んでも得た知識が全く定着しない。
2年前に読んだ本を、初見のごとく楽しめてしまう。なんなら、読んだことを忘れている。
そんな悩みを、なんとか解決できればと思い、今後読書メモを定期的にアップすることにします。

第1回は、『カタツムリ・ナメクジの愛し方 日本の陸貝図鑑』をご紹介します。
私の名前が「まいまいつぶろ」(かたつむりの東京方言。高峰秀子さんの著書より名前をとりました)なので、それにちなんで選んでみた次第です。

「陸貝」とはカタツムリやナメクジのこと

タイトルにも入っている聞きなれない言葉「陸貝」。「りくがい」と読みます。「りくがい」で変換しても陸凱しか出てこないので、このレビューを書くにあたり「陸貝」を単語登録しました。
漢字が示す通り、陸に上がった貝、つまりカタツムリやナメクジのことです。彼ら(彼女ら)の先祖は他の貝類のように海にいたんですね。
カタツムリ・ナメクジというと長いので、今後陸貝と呼びます。
※陸凱:ウィキペディアによると陸凱さんは中国三国時代の呉の武将・政治家で三国志に出てくるらしい。が、私はよく知らんのです

著者は陸貝ガチ勢の寄生虫研究者

著者は脇司さんという方で、貝類に寄生する寄生虫の研究をされているそうです。
みんな大好き目黒寄生虫館の研究員等を経て、現在は東邦大学理学部で講師としてお勤めです。研究の傍ら、趣味で集めた陸貝コレクションは600種を超えるとのこと。

陸貝ビギナーにも、陸貝屋にも

出版元であるベレ出版さんの書籍紹介ページにいきますと、こちらの本は中級と上級の間位の難易度とのこと。尻ごみするかたも多いかもしれませんが、安心してください、本書はとても読みやすいです!著者のことばからもそのことがわかるでしょう。
「日本には1億人以上の人がいますが、カタツムリやナメクジのことを毎日考えている人は、合わせて100人もいないでしょう。(中略)この本は、その「陸貝のことを毎日考えていない9999万9900人以上の方々」に向けて書きました。」(ベレ出版の書籍紹介ページより)

一方で、本書は「陸貝屋」(陸貝を好む人たちのことをこう呼ぶそうです)にも十分応えるつくりになっています。「図鑑」と示す通り、日本に生息する115種もの陸貝をオールカラーで紹介しているだけでなく、北から南までハンティングを繰り広げた著者の生の声や、ときには異常な愛情がユーモアたっぷりに著されているからです。

体験漫画やコラムで楽しく学習できる

本書は「図鑑」と題しながらも、体験漫画やコラムが適度に入り陸貝ビギナーの理解を助ける構造になっています。

冒頭と末尾の漫画「1週間、陸貝たちを飼ってみた」は、イラストレーターのべつやくれいさんによるもの。脇司先生からクール便で送られてきた陸貝を1週間飼育し、クール便で返却するまでの体験漫画です。低テンションで室内での陸貝の飼い方、陸貝の特徴、個性を紹介しておりとても面白いです。

べつやくれいさんは、「美的」(だったかな?)で化粧品の工場や研究施設を取材するコラムを長年やられていたので知っていましたが、劇作家の別役実の娘さんで、「デイリーポータルZ」ウェブマスターの林雄司さんが旦那さんだったのですね。この漫画内に出てくるナメクジに全く興味を示さない夫とは、林雄司さんだったのか。

コラムでは、陸貝採集のコツ、カタツムリの標本づくり、陸貝の生活・生態、陸貝に寄生する寄生虫、ナメクジが嫌われる理由、などが軽妙洒脱な文章で綴られています。

特にカタツムリの標本づくりは興味深かったです。茹でて、「サザエのつぼ焼きのように」肉抜きをするとのこと。愛でてはいるが、殻のコレクションのためには殺さなければならない、そこらへんの葛藤がカタツムリの場合はわりと薄いのも、ドライでいいですね。

陸貝の絵を描いてみた

勝手ながら、本ブログのプロフィールアイコンおよび楽天ROOMの背景・アイコンは、こちらの書籍のクチベニマイマイ(P.65)、リュウキュウギセル(P.104)を参考に、稚拙ながら描かせていただきました。


クチベニマイマイは、名前の通り口紅のような鮮やかな紅色が部分的に入った色っぽいカタツムリです。

リュウキュウギセルは殻表面の縦の筋「肋」(「ろく」というそうです)がたくさん走っていてたいへんカッコいい貝として紹介されています。MIUMIUみたいな柄(違う)でファッショナブルな陸貝です。

すっかり私も陸貝のとりこになってしまったようです。
時間ができたら、今度はニシキマイマイ、ツシマケマイマイあたりを描いてみようと思います!

次回は、面白かった陸貝知識などをご紹介しようと思います。

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