【展覧会チラシ】2015年上半期 私的ベスト10

展覧会チラシ・目録

2015年上半期の展覧会チラシ蒐集状況

2015年上半期に集めた展覧会チラシは98枚です。以下は開催日付順で、番号は順位ではありません。

「スイスデザイン」(東京オペラシティアートギャラリー)


写真:《スイス インターナショナル エアラインズ》ポスターほか

日本とスイスの国交樹立150年を記念し、スイスのさまざまなデザインを紹介する展覧会です。

国旗の赤の色をテーマカラーに、スイスを代表するプロダクトデザインがちりばめられています。白の余白を大きくとっており、遠くからみるとスイス国旗の赤地に白の十字マークのようにみえるのが面白いです。

「岡崎京子 戦場のガールズ・ライフ」(世田谷文学館)


写真:岡崎京子「リバーズ・エッジ」

漫画家・岡崎京子の全仕事を振り返る、初の大規模な展覧会です。

縦に見開く展覧会チラシになっており、「リバーズ・エッジ」のハルナの原画ネームが入っています。鮮やかな赤の展覧会タイトルと、斜めに入ったその他のテキスト、原画ネームのラフな感じがマッチしています。

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「春の江戸絵画まつり 動物絵画の250年」(府中市美術館)


写真:土方稲嶺《猛虎図》

府中市美術館は2013年の「春の江戸絵画まつり かわいい江戸絵画」にてかわいい日本画の魅力を紹介し、話題になりました。
本展はかわいい日本画のなかでも動物に焦点をあてた展覧会で、2007年に開催した「動物絵画の100年 1751-1850」の続編となっています。

三つ折りの形状になっており、さまざまな動物画を紹介しています。

「春の江戸絵画まつり かわいい江戸絵画」と同様にテーマカラーは蛍光オレンジ(と赤)。淡い色調の土方稲嶺《猛虎図》のかわいさを、テーマカラーが引き立てています。

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「小川千甕 縦横無尽に生きる」(泉屋博古館分館)


写真:小川千甕「釣人」

仏画、洋画、日本画、はたまた漫画など、明治末から昭和戦後までを幅広い分野で活躍した画家・小川千甕の初の回顧展です。

下部のテキスト「京都に生まれ・・・『千甕』を知っていますか?」のなかに、絵文字のようにちょいちょい作品が入っている、絵心経のような趣向が面白いです。

「ボストン美術館×東京藝術大学 ダブル・インパクト 明治ニッポンの美」(東京藝術大学大学美術館)


写真:小林永濯《菅原道真天拝山祈祷の図》、竹内久一《神武天皇立像》

開国により、日本と西洋が互いに受けた衝撃を“ダブル・インパクト”と称し、ボストン美術館と東京藝術大学が所蔵する明治期の絵画や工芸品などを通じて再検討する展覧会です。

これはまず、小林永濯《菅原道真天拝山祈祷の図》をメインビジュアルに選んだことで成功していますね。劇画のようなタッチで、激しい風雨に打たれる菅原道真が描かれています。

展覧会タイトルデザインも印象的で、まさに“インパクト”のある展覧会チラシになっています。

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「大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史」(東京都美術館)


写真:大英博物館所蔵《古代エジプトの棺》ほか

700万点を超える大英博物館の収蔵品から選び出した100作品を通じて、200万年前から現代に至る人類の創造の歴史を読み解こうとする展覧会です。

高級感のある金に水色の背景色が、大英博物館の至宝をひきたたせています。

数多くの収蔵品のうち、100点を選びだしたことが曲線のあしらいで強調されています。

「高橋コレクション展 ミラー・ニューロン」(東京オペラシティアートギャラリー)


写真:名和晃平《PixCell-Lion》

精神科医・高橋龍太郎氏の収集による現代アートのコレクションを紹介する展覧会です。

高橋氏が日本のアートと文化を考えるためのキーワードとして提案する「ミラー・ニューロン」に合わせて、展覧会タイトルデザインと名和晃平《PixCell-Lion》がミラーになっています。

黒と中間色の発色が美しく、いつまでもながめていたくなる展覧会チラシです。

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「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」(東京国立博物館)


写真:鳥獣人物戯画絵巻(甲巻)

2007年のサントリー美術館の開館(移転)記念特別展「鳥獣戯画がやってきた」以来となる東京での鳥獣戯画展です。4巻全巻の修復を終えたことを記念して開催されました。

二つ折りの形状で、両面とも表紙の扱いです。

鳥獣戯画の背景をくすんだ黄土色で着色し、タイトルは片側が赤、もう片側を白とし四隅に配置してインパクトを出しています。

タイトルをちょっとかすれた感じにしているところもよい味を出しています。

「Banditi dell’Arte 〜芸術のならず者 イタリアと日本の作家たちの対話〜」(アーツ千代田 3331)


写真:マヌエラ・サゴナ

ヨーロッパにてイタリアのアール・ブリュットの作品を紹介する俳優で演出家のギュスタボ・ジアコザ氏を招き、イタリアと日本の作家各3人の作品を紹介した展覧会です。

開くとA2ポスターとなる展覧会チラシです。
メインビジュアルに選ばれているのはトスカーナ州出身のマヌエラ・サゴナの作品で、もとは雑誌のグラビアや映画のワンシーンなのでしょうか?鉛筆で力強く輪郭づけられた女性は、一度見たら忘れられない強烈な個性を放っています。

「画鬼・暁斎—KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」(三菱一号館美術館)


写真:河鍋暁斎《鳥獣戯画 猫又と狸》《大和美人図屏風》

幕末明治に「画鬼」と称され、絶大な人気を博した絵師・河鍋暁斎とその弟子で英国人建築家ジョサイア・コンドルに焦点をあてた展覧会です。

「狂ってたのは、俺か、時代か?」という、けれん味たっぷりのコピーに、目を引く蛍光ピンク(うちのプリンターの性能の限界で、上の画像ではよく色が出ていませんが)の背景でパンクな暁斎の魅力が引き出されています。

次回は、2015年下半期の展覧会チラシ 私的ベスト10をご紹介します。

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