2010年下半期の展覧会チラシ蒐集状況
2010年下半期に集めた展覧会チラシは86枚です。以下は開催日付順で、番号は順位ではありません。
「ブリューゲル版画の世界」(Bunkamuraザ・ミュージアム)
写真左:ピーテル・ブリューゲル「聖アントニウスの誘惑」(部分)
チラシ裏面:ピーテル・ブリューゲル《七つの罪源》シリーズ「傲慢」
ベルギー王立図書館が所蔵するピーテル・ブリューゲルをはじめとした版画を紹介する展覧会です。
すばらしいの一言です。金と黒の配色、オリジナルフォント、精緻な印刷で版画の魅力を存分に引き出した展覧会チラシです。裏面は、版画に出てくる妖しい連中がちりばめられています。
特筆すべきは、広げるとA2のポスターになり、裏側はピーテル・ブリューゲル《七つの罪源》シリーズ「傲慢」の解説になっていることです。私が所有しているのは1種類のみですが、もしかしたら複数ヴァージョンがあるのかもしれません。
こういう楽しいものをつくってくれるから、展覧会チラシ集めはやめられないのです!
Bunkamuraザ・ミュージアムは商売上手といいましょうか、ミュージアムグッズも心躍るものをよくつくってくれますので、ほぼ全ての展覧会に足を運んでいます。
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「ネイチャー・センス」(森美術館)
写真:吉岡徳仁「《スノー》のためのドローイング」、篠田太郎「新作のためのドローイング」、栗林隆「新作のためのドローイング」
国際的に活躍する吉岡徳仁、篠田太郎、栗林隆の3人のアーティスト/デザイナーを、「自然知覚力」という切り口で紹介する展覧会です。
あまり展覧会チラシでは使われない蛍光っぽい緑を全面に使って、単なる自然=緑ではなく、もっと広い意味をとらえようとしているように感じます。
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「オノデラユキ 写真の迷宮へ」(東京都写真美術館)
写真:オノデラユキ「12 Speed」
パリを拠点に活動する写真家オノデラユキの個展です。
こちらは展覧会チラシのデザインというより、そもそも作品の持つ力が存分に発揮されているといえるでしょう。濃いピンク色の背景に、静物画のように雑貨や食品が配置されています。人工的な空間ですが、反対側には大自然が広がっているようです(鏡に木々が映りこんでいるので)。なんとも謎めいた不思議な写真です。
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「私を見て!ヌードのポートレイト」(東京都写真美術館)
写真左から:立木義浩「ヌード」、秋山庄太郎「ジプシー・ローズ」、横須賀功光『HAIR』より、中村立行『ヌード』より
タイトル通り、ヌードのポートレートを集めた展覧会です。
ヌードを扱っていることはアピールしたいけど、展覧会チラシとしては表現に限界がある・・・そんな制約をうまくカバーして、続きがみたいと思わせるような構図になっています。
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「BLANK MUSEUM」(原美術館/UPLINK)
写真:ナビゲーターの羊(ひつじのさんぽ/のぎすみこ)
こちらは、原美術館の休館日を利用して行われた音楽・映像・パフォーマンスなどのクロスカルチャーイベントのチラシです。
このあたりから、80年代風?に文字を細い黒罫で囲むあしらいがみられるようになってきたかと思います。
1日だけ、昼間に入場しましたが、ユートピア感があって楽しいイベントでした。
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「陰影礼讃」(国立新美術館)
写真:アレクサンドル・ロトチェンコ「階段」
国内5館の国立美術館の所蔵品を「影と陰」に着目して選んだ展覧会です。
メインビジュアルに選ばれているのはアレクサンドル・ロトチェンコ「階段」。幅の広い階段をのぼっている母子の姿をとらえたもので、時刻は正午すぎでしょうか、階段の影がくっきりと印象的な作品です。
展覧会タイトルにも影がついていて凝っています。
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「ドガ展」(横浜美術館)
写真:エドガー・ドガ「エトワール」
エドガー・ドガ「エトワール」が初来日ということで鳴り物入りだった展覧会です。
だれもが知る大ネタを扱うのって結構難しいと思います。「エトワール」をとにかくアピールするお題があるので、ともすれば単調になるところを、ドガのサインを大きくあしらうことで回避しているようです。
2種類あり、タイトルが赤いほうは、かなり早い段階で配布された「速報」的なバージョンです。
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「仙厓 禅とユーモア」(出光美術館)
写真:仙厓「布袋画賛」(部分)
出光美術館は禅僧仙厓のコレクションで知られています。本展覧会は仙厓の作品約100点を展示し、現代にも通じる「禅の心とユーモア」をテーマにしています。
シンプルなデザインですが、「仙厓」の字がくっついて一つの文字になっているところが面白いです。
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「南宋の青磁」(根津美術館)
写真:国宝「青磁鳳凰耳瓶 銘萬聲」ほか
国宝2件、重要文化財7件を含む、約70件の青磁作品を一堂に会した展覧会です。
青磁の美しさを引き出す朱色の文字がよく映えています。「南」「磁」の文字にかかっているあしらいもかわいらしいです。
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「3D ヴィジョンズ 新たな表現を求めて」(東京都写真美術館)
「映像をめぐる冒険」シリーズ3回目となる展示で、テーマは「立体視」です。
ワクワク感が伝わってくるデザインです。囲みのなかに余白少なめで文字を配置するあしらいが、展覧会チラシにちらほら見られるようになりました。
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次回は、2011年上半期の展覧会チラシ 私的ベスト10をご紹介します。
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