私の切手コレクションのなかから、お気に入りのものを紹介します。
犬が描かれた切手です。おそらくハンガリーで購入したものです。
ペドロ・ヌニェス《リンゴがこぼれた籠》の切手(発行年不明)
この絵は、17世紀スペインの画家ペドロ・ヌニェス・デ・ビリャビセンシオの《リンゴがこぼれた籠》。ハンガリーで発行された切手です。
2019年から2020年に国立新美術館で開催された「ブダペスト ヨーロッパとハンガリーの美術400年」でも出品されていた作品です。
図録によりますと、ペドロ・ヌニェスはムリーリョの友人で多大なる影響を受けたとのこと。この絵では、カラヴァッジョの影響もみてとれます。
スラっとした犬が急にじゃれついてきて、リンゴが籠からこぼれてしまいました。でも少年の表情からは、犬をこのあと叱ったりはしなさそうですね。
庶民の暮らしを描いた絵ですが、画家自身は貴族階級出身で、絵画で生計を立てる他の画家とは異なる立ち位置だったとのこと。そういわれてみるとなんとなく、この犬は庶民の家にいる犬種ではない気がしますね。
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ルーマニアのセッター犬の切手(1965年)
セッターはイギリス原産の中形犬で、少しうねりのある長毛が特徴です。もともと鳥猟犬であり、獲物を見つけると構える姿勢をとる(set)ためその名前がついています。
横顔をとらえた渋い切手です。緑でまとめていて、茶色の毛並みを引き立たせていますね。
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ロアール・アムンセンの切手(1987年)
ロアール・アムンセンは人類初の南極点到達を犬ぞりによって達成した人物です。子どもの頃、アムンセンの伝記をまんがで読んで、ライバル的立ち位置だったロバート・スコットがさまざまな理由でアムンセンに破れ遭難して命を落としたシーンで、かわいそうで泣いてしまったことを思い出しました。
この切手のアムンセンの顔はあまりいけてないなあ。犬もやたらずんぐりして短足ですが、こういうもんでしょうか。
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ハンガリーの狩猟の切手(1971年)
詳しいことはわかりませんが、ブタペストでは1971年にブダペスト国際博覧会、ブダペスト世界狩猟展、国際切手展が開催されたそうですから、そのどれかの記念切手だと思います。
狩猟犬とともに、いままさに鹿を仕留めようとしているところです。洋服の感じからは、中世なのでしょうか。
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ハンガリーのプーミー犬の切手(1974年)
ハンガリーはいくつかの犬の原産国で、このモップみたいなプーミーもその一つです。
もともと牧羊犬で、現在はペットとして飼育されていますがあまり知名度はないようです。
性格は気が強いらしい。ブラッシングなど手入れも大変そうです。
画像検索するともう少しかわいいプーミーが出てきます。この切手のプーミーはふくれっ面ですね。テキストも単に「イヌ」と書かれていてぶっきらぼうです。
ハンガリー原産の犬の切手(1972年)
おそらくハンガリー原産の犬種を描いているものと思います。左から順にハンガリアングレーハウンド、コモンドール、プーミーかしらん。
真ん中はコモンドールではなくアフガンハウンドかも?とすると、ハンガリー原産シリーズではないのかも。
季節を感じさせる背景が面白いです。
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次回も引き続き犬の切手をご紹介します。
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