今年は寅年ということで、虎が描かれた絵のポストカードコレクションです。
狩野山楽《龍虎図屏風》、北尾政美《鳥獣略画式》、長沢蘆雪《蹲る虎図》、尾形光琳《竹虎図》、篁牛人《四睡の図》の5点です。
重要文化財 狩野山楽《龍虎図屏風》
重要文化財 狩野山楽《龍虎図屏風》(部分), 17世紀, 妙心寺
2016年に東京国立博物館にて開催された「禅―心をかたちに―」にて購入したポストカードです。
実物は2メートルほどある巨大な屏風で、このポストカードはそのうち虎と豹を描いた部分です。
右の虎の迫力がすごい!爪の感じから力を入れて威嚇しているのがわかり、開けた口は生命力を感じさせます。
このポストカードではわかりませんが、虎の目線の先にあるのは龍です。
虎、豹ともに、お腹の白い部分は胡粉なのかな?ふんわりと描かれていて美しいです。
虎はともかく、豹の模様の入り方は現実とは異なりますが、これはこれでかわいらしい。
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北尾政美(鍬形蕙斎)《鳥獣略画式》
北尾政美(鍬形蕙斎)《鳥獣略画式》, 18世紀, 個人蔵
2021年に府中市美術館にて開催された「動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり」にて購入したポストカードです。
数年前からブームの「かわいい日本画」のなかで注目が集まる北尾政美(鍬形蕙斎)の《鳥獣略画式》より、極端にデフォルメされた虎ちゃんです。
左の脚は後ろに隠れているのかな?オバケみたいなフォルムですね。
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長沢蘆雪《蹲る虎図》
長沢蘆雪《踊る虎図》, 1795年
長沢蘆雪も「かわいい日本画」の文脈で仔犬の画が親しまれていますね。
重要文化財の《虎図》でもかっこかわいい猫のような虎を描いていますが、こちらもかわいらしい。
うずくまっているポーズもあいまって、ずんぐりとしたフォルムになっています。
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尾形光琳《竹虎図》
尾形光琳《竹虎図》, 18世紀, 京都国立博物館
尾形光琳の、肩の力が抜けたゆるい虎の画です。
表情がいいですね!キッと向かって右側を見つめています。
虎を観察する機会はなかったでしょうから、猫をモデルにイメージを膨らませたのでしょうか。
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篁牛人《四睡の図》
篁牛人《四睡の図》(部分), 1968年, 富山県水墨美術館
2022年1月10日まで大倉集古館にて開催中の「生誕120年記念 篁牛人展~昭和水墨画壇の鬼才~」にて購入したポストカードです。
この独特の質感は、「渇筆」という技法(渇いた筆などで麻紙に刷り込むように墨を定着させる)によるものです。
中央で眠っているのは中国・唐代の禅僧の豊干。虎とセットで描かれることが多い人物です。小さく見える二人は寒山と拾得。
四睡の図は、豊干+寒山&拾得+虎が眠る姿を描いたもので悟りの境地を示すとのことです。
むずかしいことは抜きにして、なんとかわいらしい虎なのでしょうか。ぬいぐるみのようなフォルムです。
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次回は音楽にまつわるポストカードをご紹介します。
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