私の切手コレクションのなかから、お気に入りのものを紹介します。
飛行船ツェッペリンが描かれた切手です。
1986年、私が幼少のころに発生したチャレンジャー号爆発事故。その報道の際にヒンデンブルク号爆発事故が引き合いに出されたのをきっかけに、私はこの葉巻型の飛行船の存在を知ったように記憶しています。
ツェッペリンとは、フェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵とツェッペリン社が開発した一連の硬式飛行船のことです。同じ葉巻型の飛行船でも、ガス圧で外形を維持する軟式飛行船のことはツェッペリンとは呼ばないそうです。
1900年に初飛行を果たした「LZ 121」を皮切りに、長距離航空に耐えうる大型飛行船として活躍してきましたが、1937年に旗艦船であった前述のヒンデンブルク号が着陸に失敗して多数の犠牲者を出したことから、その姿は歴史から消えました。ロックバンドのレッド・ツェッペリンというバンド名がヒンデンブルク号から来ているのはあまりにも有名な話です。
モンゴル発行 LZ 127 北極への調査飛行50周年切手(1981年)
モンゴルの切手です。1931年にLZ 127が成し遂げた北極への調査飛行から50年経ったことを記念するものです。1931年当時にアメリカで発行された切手の色に合わせて4つの色をテーマとしています。猛禽、ホッキョクギツネ、セイウチ、ホッキョクグマが描かれています。
LZ 127の側面に描かれた愛称「GRAF ZEPPELIN(グラーフ・ツェッペリン)」の文字が読みやすいものと読みにくいものがあるのが面白いです。
1931年の切手では、ホッキョクグマがLZ 127を見上げる構図なのに対し、この1981年の切手では逆にLZ 127がホッキョクグマを見下ろしており心憎い演出です。
|
ハンガリー発行 LZ 127 北極への調査飛行ほか50周年切手(1981年)
ハンガリーの切手です。こちらも基本的には1931年の北極への調査飛行から50周年を記念しているようですが、他の飛行の様子も描かれています。
左から1929年の世界一周(描かれているのは日本?)、1931年の北極への調査飛行、1931年のハンガリー飛行、1931年の東海飛行、1931年のイングランド飛行の様子のようです。
シャープで美しい線で描かれた切手です。
切手金額部分の背景を雲にして数値を読みやすくしているのも面白いアイディアです。
|
フェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵生誕150周年記念切手(1988年)
ハンガリーの切手です。ツェッペリンの生みの親フェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵の生誕150周年を記念する切手です。
描かれているのは左からLZ 2、LZ 4、LZ 10。
伯爵の肖像もそれぞれ変えてもらったらもっと嬉しかったかな……。スキンヘッドですが、写真を見ると割と長い時期髪の毛を保っていたようなので。
|
次回は気球の切手をご紹介します。
コメント