私の切手コレクションのなかから、お気に入りのものを紹介します。
スペイン王室の切手です。おそらくスペインで購入したものです。
スペイン国王カルロス3世没後200年記念切手(1988年)
フェリペ5世の息子として生まれたカルロス3世は、ナポリ王・シチリア王をへて、異母兄フェルナンド6世の死去により1759年にスペイン国王となりました。
軍改革や公共事業などで功績を残し,シベーレス広場など現在マドリードにある歴史的建造物などの多くはカルロス3世の治世に建てられたものです。
カルロス3世が開窯したブエン・レティーロ窯については【切手】コレクション⑬ スペインのやきもの・ガラス製品にて触れています。
この版画は、ドイツの画家アントン・ラファエル・メングスが描いた肖像画をベースにしたものでしょうか。美男ではありませんが、柔和な表情です。気さくな人柄だったと伝えられていますが、なんとなくこの絵からもうかがいしれますね。
テキスト: F.N.M.T.(スペイン造幣印刷局)
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スペイン王室のいま(スペイン国際切手展)(1984年)
1984年にマドリードで開催された国際切手展を記念してつくられた切手のようです。
1984年当時のスペイン王室の切手です。
左上は当時のスペイン国王フアン・カルロス1世です。国民から絶大な人気を誇った一方で、さまざまな不祥事も起こした国王は、この時46歳前後。
右上は当時の王妃ソフィアで、同じ46歳前後。ギリシャ国王の長女として生まれ、王族としての教育をしっかりと受けた彼女は、嫁したのちはスペイン王族として責務を果たし、1971年にはスペイン・ユニセフ委員会の名誉会長に就任、グラミン銀行の設立にも協力するなど社会貢献活動も精力的に行いました。
左下は長女エレナ王女。1995年に結婚後はルーゴ公爵の称号が授与され、2子を設けたものの、2009年に離婚しています。
下段中央が現在のスペイン国王フェリペ6世。少し憂いのある整った顔立ちですね。当時は16歳前後です。現在はひげをたくわえ、髪が少しさみしくなっていますが堂々たる体躯の美丈夫です。2004年に国営TVキャスターのレティシア・オルティスと結婚し、2王女があります。2014年、46歳でスペイン国王に即位。2017年にはレティシア王妃とともに日本を訪問しましたので、覚えている方も多いのではないかと思います。
右下は次女クリスティーナ王女です。クリスティーナ王女は1997年にハンドボール選手イニャキ・ウルダンガリンと結婚し話題になりました。近年は公金横領疑惑などでゴタゴタしているようです。
テキスト: F.N.M.T.(スペイン造幣印刷局)
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次回は、ハプスブルク家やオーストリアの歴史にまつわる切手をご紹介します。
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