【切手】コレクション⑬ スペインのやきもの・ガラス製品

切手

私の切手コレクションのなかから、お気に入りのものを紹介します。
スペインのやきもの・ガラス製品の切手です。おそらくスペインで購入したものです。

スペインのやきものの切手(1987年)


テキスト: F.N.M.T.(スペイン造幣印刷局)

Cerámica Española(スペインのやきもの)というタイトルの記念切手です。
真ん中に説明書きが入っていますので訳しますと↓↓↓

ヴァレンシア州ヴァレンシア県マニゼス, マニセス陶器(マニセス焼), 15世紀

マニゼスはスペイン最大の窯場。マニゼス産の陶器はかつてヨーロッパ中に輸出されたそうです。
この地方はやきものに適した土がとれるとのこと。イスラーム様式にも影響を受けているとか。二色の木の葉のバランスがよい瓶ですね。

エストレマドゥーラ州サルバティエラ・デ・ロス・バロス, 20世紀

エストレマドゥーラ州とは、あまりなじみのない名前ですが、ポルトガルに面したスペインのほぼ中央に位置する州です。
サルバティエラ・デ・ロス・バロスは人口わずか1,700人あまりの地域。
素焼きの水入れに曲線の飾りが入っています。ちょっとわかりにくいですが、向かって右の取っ手の先にも穴が開いているっぽい。
調べたところでは、こういった水入れに使われている粘土の性質として、無数の目に見えない穴が表面に開いており、中に水を注ぐと、穴から水が少しずつ蒸発。その時、蒸発した水が熱を奪っていくので、中の水が冷えていく仕組みになっているとありましたが、本当でしょうか。

ガリシア州サルガデロス, 20世紀

スペイン国王カルロス4世に王立工場として認定され、以降スペインを代表する陶器工場となったサルガデロス。ピカソやガウディに影響を与えたともいわれ、日本でも人気があります。
梯子を使おうとしている、これは職人でしょうか?縦のストライプが美しい作品です。

カスティーリャ=ラ・マンチャ州トレド県タラベラ・デ・ラ・レイナ, 18世紀

タラベラ・デ・ラ・レイナの別名は、「陶器のまち」(La Ciudad de la Cerámica)
フェリペ2世が城の壁を覆うタイルにタラベラ産のものを用いたことが有名で、エル・エスコリアル修道院にもタラベラ産の陶器が使用されています。
素朴な味わいの水瓶(?)です。

マドリード州ブエン・レティーロ, 18世紀

ブエン・レティーロとは、17世紀のスペイン王フェリペ4世の命により、王室の保養地としてマドリードに建てられた宮殿群です。
18世紀のスペイン王カルロス3世はその地に焼き物の工場を造りました。カルロス3世の妻マリア・アマリアは、マイセン磁器などで有名なザクセンの出身。妻の影響もあってか、王はやきものに大変な関心を示していたそうです。
見事な飾り壺です。蓋の部分と、本体部分で少し雰囲気が違うのが面白いですね。

アンダルシア州グラナダ, 18-19世紀

日本でも人気のあるグラナダ焼きです。
描かれているのは鳥とザクロでしょうか?踊るような線が楽しい、モダンなデザインです。

スペインのガラス製品の切手(1988年)


テキスト: F.N.M.T.(スペイン造幣印刷局)

スペインの各地方のガラス製品を紹介する記念切手です。
左上から右下まで順にヴァレンシア州, 18世紀、マドリード州, 18世紀、ラ・グランハ・デ・サン・イルデフォンソ宮殿(ラ・グランハ王立ガラス工場), 18世紀、アンダルシア州, 18世紀、カタルーニャ州, 18世紀、バレアレス諸島, 20世紀のものです。

右下のバレアレス諸島のもののみ20世紀で、シンプルですが美しいですね。
バレアレス諸島、というと聞きなじみのないように感じますが、バレアレス諸島を構成しているマヨルカ島、イビサ島の名前はご存じの方が多いのではないでしょうか。西地中海に浮かぶ群島です。
特にマヨルカ島はガラス製品が盛んで、ガラス博物館や工房があります。

他の18世紀製造のガラス製品は、非常に精緻でぜひ現物がみてみたいです。
右上のラ・グランハ王立ガラス工場は、その名の通り王室御用達のガラス工場です。

下段まんなかのカタルーニャ州のものは、蓋の部分がちょっと火焔型土器みたいな雰囲気です。

次回は、東欧のやきものの切手をご紹介します。

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