私の切手コレクションのなかから、お気に入りのものを紹介します。
バチカン市国の切手です。
バチカン市国とは
バチカン市国はローマ教皇により統治される国家で、ローマ市内にあります。面積は約0.44km2と独立国としては世界最小です。
ミケランジェロ没後400周年記念切手(1964年)
ミケランジェロ没後400周年を記念して発行されたと思しき切手です。
左上みたいに「1564-1964」とか書かれると、400年生きたみたいに見えちゃう。
描かれているのは、以下の5つの絵画を版画にしたものです。
「自画像」(?)(カピトリーノ美術館)
※他の画家が描いたものか、自画像か調べきれませんでした
「預言者イザヤ」(システィーナ礼拝堂)
「デルフォイの巫女」(システィーナ礼拝堂)
「預言者エレミア」(システィーナ礼拝堂)
「預言者ヨエル」(システィーナ礼拝堂)
渋いです。印刷がすばらしく精緻で、つい拡大鏡を使ってみてみたくなります。
テキスト:C. Dabrowska dis(おそらく版画制作者名、disは何の略語か?)、I.P.S. –OFF C.V. ROMA TULLIO MELE INC. 1964
「人種差別と闘う国際年」記念切手(1971年)
国連が定めた「人種差別と闘う国際年(International Year for Action to Combat Racism and Racial Prejudice)」を記念して発行された切手と思われます。
素朴な天使とキリスト像です。
上部にはOgni uomo è mio fratello(すべての人は私の兄弟です)とあります。神の下では皆平等であるという決まり文句でしょう。
テキスト:I.P.S. –OFF C.V. ROMA 1971 / C. Ruffini(作家名?)
ユネスコによるヴェネツィア救済キャンペーンの切手(1972年)
俯瞰でみたヴェネツィア全景の切手です。
詳細は不明ですが、ユネスコによるヴェネツィア救済キャンペーンの切手のようです。
この切手が発行されたのは1972年ですが、それに先立つ1966年には大洪水によりヴェネツィアは甚大な被害を被ったそうです。そこで、ユネスコの提唱で歴史的建造物を守るための国際的な運動が始まったのだとか。
縦書きでPAX TIBI MARCEと書いてありますが、これはPAX TIBI MARCE EVANGELISTA MEUS(汝に平和を、我が使徒マルコよ)であると考えられます。なぜここにイエスの12使徒の一人聖マルコが?と思いますが、9世紀にヴェネツィア商人が聖マルコの聖遺物を持ち帰ったことから、ヴェネツィアの守護聖人は聖マルコなのです。
この古地図、味わい深いです。元の絵画の情報がまったくわからないのが残念です。
テキスト:I.P.S. – ROMA 1972
万国郵便連合100周年記念(1974年)
Unione postale universale(万国郵便連合)※が1874年10月9日に活動を始めてから100周年を記念して発行されたものだと思われます。
かわいらしいモザイク画です。オリーブの枝を口にくわえた鳩がいるので、一つはノアの箱舟だと思います。もう一つは草をはむ羊で、こちらもキリスト教の何かだと思いますがよくわかりません。
※万国郵便連合:加盟国間の郵便業務を調整し、国際郵便制度を定める国際連合の専門機関
テキスト:I.P.S. – ROMA 1974
第263代ローマ教皇ヨハネ・パウロ1世(1978年)
在位わずか33日にて急逝した第263代ローマ教皇ヨハネ・パウロ1世の切手です。右下には在位期間26 Agosto – 28 Settembre(1978年8月26日から1978年9月28日)が記されています。
「微笑みの教皇」といわれていたそうですが、たしかにこの切手でもやさしい笑顔をたたえています。
テキスト:I.P.S. ROMA 1978
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次回は、スポーツ選手の切手をご紹介します。
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